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『日蝕』(にっしょく)は、平野啓一郎による中編小説。『新潮』(新潮社)1998年8月号で発表され、同年10月に単行本が発行された。当時23歳の学生だった平野のデビュー作であり、翌年2月に第120回芥川賞を当時最年少で受賞している。15世紀フランスを舞台に神学僧の神秘体験を描く内容で、森鴎外を意識したその擬古的な文体や衒学性をめぐって賛否両論を起こした〔「芥川賞に京大生・平野さん」『読売新聞』 1999年1月15日、39面〕。 平野自身は、この作品を『一月物語』『葬送』へと続く『ロマンティック三部作』の第一作と位置づけている。 == 掲載と出版 == 『新潮』への事実上の持ち込みによって〔、同誌1998年8月号の巻頭で一挙掲載されるという、無名の新人作家としては異例の形で発表され〔、作者の平野は「三島由紀夫の再来とも言うべき神童」〔『新潮』1998年8月号目次〕というコピーとともにデビューを飾った。平野は『新潮』に原稿を持ち込む際、作品だけを送っても読んでもらえないという考えから、事前に自身の考えや文学観を記した手紙を編集部に送っている〔。平野は、新人賞への応募ではなく持ち込みという形をとったことについて、当時の自分は芸術至上という考えが強く、賞とは無関係の作家という生き方への憧れがあったためだとしており、後にそうした当時の自分の考えを「青臭い」ものであったとも述懐している〔。 同年10月、『日蝕』は新潮社より刊行され、翌年2月にほぼ全ての選考委員からの支持を受け芥川賞を受賞した。23歳での受賞は当時の最年少受賞者に並び〔、23歳6ヶ月という若さは歴代4位に相当する。学生作家の受賞も村上龍以来23年ぶりであり、ピアスをつけた当世風の風貌も注目され〔、『日蝕』は40万部を売るベストセラーとなった〔尾崎真理子「平野啓一郎 【新世紀文学の旗手となるか】 」『読売年鑑2000』 読売オンライン(2012年4月15日閲覧)〕。2002年には新潮文庫より文庫化、2010年には次作『一月物語』を併録してふたたび文庫化された。外国語版は2012年現在フランス語版、韓国語版、台湾語版が出されている〔平野啓一郎オフィシャルウェブサイト (2012年4月15日閲覧)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「日蝕 (小説)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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